2011年01月16日

マーケティングのシンプルな定義

マーケティングという言葉は定義がまちまちで扱いづらいところがあります。よくある誤解は市場調査をマーケティングと呼んだり販売活動をマーケティングと呼んだりすることです。言葉は記号でしかないので企業毎に使い方が異なるのを否定するものではありませんが、マイネット・ジャパンではマーケティングという言葉を濫用しないようシンプルな定義をおいています。

その定義は「マーケティングとはおのずと売れるようにする活動」というものです。

マーケティングとは

この考え方において企業活動のすべてにはマーケティングが染み込んでいなければなりません。それはサービス企画に始まり、サービス開発、営業活動、サービス運営、サポート、果ては人材採用や総務サービスまであらゆる活動にわたります。

例えばサービスを企画する際にはそれを使うユーザーの心理を十分に理解してスムーズに価値享受してもらえる仕組みを作らなくてはいけませんし、サービス開発においてもユーザーの自助的な行動が心地よくスループットまで至るよう作りこんでいなくてはいけません。営業活動も無理に売るようなことではなくお客の自然な理解と行動を促してお客のためになるものを売っていなくてはなりません。

このような各種のマーケティング的企業活動を行うためにもっとも大切なことは一人ひとりが「相手の立場になりきって考える」ようになることです。相手とはお客様やユーザーのこと。これは単に客観的に相手の立場を考えるというのではなく、相手のあらゆるシーンでの気持ちや態度を理解することで相手に"憑依"された状態でものを考えられるようになることです。

憑依されるほどに相手を理解するというのはもちろん容易なことではありません。しかも相手は一人ではなく多数のお客様やユーザーさんですので一人ずつ理解していてはたいへんです。このため一つのサービスや活動の度に必ず「ターゲットペルソナ」を設定します。そしてそのペルソナに該当するクラスタにいる相手のできるだけ多数に「話を聞く」ということを徹底します。

ペルソナの話を聞いて聞いて聞きまくることを通じて初めて自分たちのサービスや活動を受ける人たちの気持ちを理解して相手の立場になりきって考えることができるようになり、そうすることで「おのずと売れる」という状態に向けた策を講じることができます。

マーケティングのシンプルな第一歩は「話を聞く」というとても簡単なことなのです。

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2009年12月06日

iPhoneと小さな社会

iPhoneがものすごく普及していると感じている若手ITマンに読んでもらいたい文章です。

iPhoneの国内販売台数は200万台あたりに到達しているという声を聞きます。一般的な携帯電話端末の一機種当りの販売台数は50万台で大ヒットと言われますのでiPhoneが異例の売れ行きであることは事実です。

実際、電車や街中でiPhoneユーザーを見かける機会は増えているように思いますし、私自身も利用していてUIは純粋に気持ちいいしアプリは飲み会のネタにもなるし好きです。

でもどんなに増えているように見えても日本中には1億台の携帯電話が普及しているので、その比率は現時点で2%程度です。「ネットをよく使う人はほとんどiPhone」みたいな跳んだ声も聞きますが、国内にパケット定額制の加入者は5,000万人以上いてiPhoneユーザーはその4%です。

ネット・ガジェットが好きで人より早耳というクラスタは日本人の8%未満(某調査より)なのですが、都心勤務でデジタル関連の業界の人はこの8%に属している場合が多いため周りも必然iPhone率が高く、iPhoneがものすごく普及しているように感じてしまいます。でもそれは異常値です。”普及”を感じるためのサンプルに偏りがあります。

普段属しているコミュニティで当り前になっているものはあたかも世間一般でも当たり前かのように感じてしまいがちです。しかもテレビ局やトレンド雑誌を含むマスメディアの作り手の人も上記の層に入っていることが多いためにマス情報もその感覚で流されることが増えています。マスコミとクチコミのダブルで「小さな社会にいる自分」を忘れさせられてしまう。

人は自分に見えるものしか信じないものです。あなたがこれから社会全体に影響を与えたり価値を生んだりしようと思っているとしたら、まずは自分が小さな社会にいることを認識し、その小さな社会の外に目を向け耳を傾けることが大切です。

社会が自分の見たこともない人たちで構成されていることへの理解がマーケティング思考のスタート地点です。


注: これはあくまでデジタル普及のメタ認知についての話で、iPhone向けのサービスを否定するものではありませんよ、そのうちうちもしますし。

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2009年11月29日

あるこんにゃく店の妄想

先日ケイティにお申し込みくださった方で「こんにゃく店」という方がいらっしゃいました。こんにゃく店。そんな粋な業種名を見た瞬間、ふと妄想がふくらみました。

きっとこの方のご商売はこんにゃくだけに特化して、こんにゃくの製造から販売までをこんにゃく専門家が一貫して行い、こだわりの品質とお客との持続的関係に立脚して高単価高再訪率で地域のこんにゃく流通シェアの○%を掌握しているのだろう、と。

選択と集中、製販一貫、高付加価値高単価、エリアドミナント戦略、それを支える品質とコミュニケーション。これからの時代を生き残るのはそんなビジネスに違いない。ケイティはそんなこんにゃく屋さんたちのご商売を携帯マーケティングの面から応援していきたいのです。

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2009年11月08日

クリス・アンダーソン『FREE』(フリー 無料からお金を生み出す新戦略)

Twitterばかりしていると本当にブログ終了になってしまいかねないのでたまの更新をしてみます。普段は毎日Twitterでつぶやいていますのでよろしければこちらもどうぞ。
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USですでに話題になっているクリス・アンダーセン(ロングテールの提唱者)の著書『FREE -THE FUTURE OF A RADICAL PRICE』の日本語版 『フリー <無料>からお金を生み出す新戦略』を監修のこばへんさんからご献本いただきました。現在読み進めていますがもともと遅読ですものでまだ途中です。

ここまでで感じていることは「情報は無料になりたがる」という言葉の意味は一筋縄で捉えるものではない、というようなことです。コピー可能なビットとしての情報の貨幣価値が相対的にゼロに限りなく近づくことは事実でありすでに起こっていることだと思います。ただしこれは貨幣市場からの視点。

書籍の中でも指摘されている非貨幣市場の広がりはウェブにおいてはすでに巨大なものとなっていて、大きな心的コストを相互に強いることになる貨幣換算などよりも高い価値(言葉にすれば意義や賞賛など)の交換が大量に行われています。そこで価値とされるものはアトムでもビットでもない”知恵””共感”であり、これらは従来から貨幣市場とは交わりにくい性質のものです。

これを無理に貨幣換算しようとすると多くは無視か炎上の憂き目に合います。一部例外となるのはその非貨幣市場自体のプラットフォーム提供者と「著作権」の剣の使い手たち。その立ち位置を獲ろうと多くの事業者が七転八起しているのが今のウェブ業界といってもいいと思います。

また書籍の中で「フリーミアム」の概念が謳われています。これは端的には「フリー」の名の下に集まったユーザーの「5%」がプレミアムサービスの購入者となることで成立するモデルとして描かれています。これは私が取り組んでいるビジネスの形態そのものでもありこの書籍の掲げるテーマで最も興味を持っていたところでもあります。巻末には「フリーミアムの戦術」として4つのモデルを提示するほど重視されているテーマのようです。

ここまでのところで私が感じているのは、フリーミアムモデルを執ろうとするときにマーケティング目線だけでフリーを捉えるのはウェブ的ではないな、ということです。単に見込顧客の収集方法としてのフリーを活用するだけではなく、フリーユーザーが多数存在していることによるプロダクト面でのポジティブフィードバックが組み込まれていなくては片手落ちなのではないかな、と感じています。ネットワーク効果であったりコンテンツ供給の対価としてのフリーであったり。

そんなことを考えながら読み進めていろんな気づきをいただいています。おすすめです。

フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略
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2008年11月21日

ペルソナマーケティングの垣根が下がるね

マーケッターの方向け。これはいいサービス。実際のアウトプットは見ていないので何も言えないけど、コンセプトとしてはウェブマーケティングに携わる方には個人的におすすめできます。

ライフメディア、Webサイトの利用者像を把握できる調査・分析パッケージ「ペルソナ・アイ」を開始

『ペルソナ・アイ』は、Webサイトの利用者像を明確にすることに特化した、ペルソナ型の定量・定性調査から分析までのパッケージです。Webサイト利用者のデモグラフィック属性、利用者のインサイト、ライフスタイル、行動・購買特性、サイトとの関わり・利用状況、サイトへの要望・不満点などをiMiネット46万人のアンケートモニターを利用し、調査、分析を実施します。

私は数年前にかなり時間(とコスト)をかけてあるサイトでのペルソナ分析と戦略策定をしたことがあるのですが、実際にやってみるとそれまでのマーケティングの視点を大いに覆される体験になり、今現在もその時の体験が自社のサービスを考える上での素地になっています。

これが95万円という価格で提供されるということにも驚き。時節柄あまりROIの見えにくいこの手の投資はかけにくいマーケッターの方は多いかも知れませんが、この価格なら手が出るかもですね。

若干のネックは調査の対象母数が(46万人は少なくはない数ですが)十分とは言えないため、自サイトユーザーを偏りなく集めるには相当規模のサイトでないといけないことと、あくまでネット調査であるが故にそもそもの偏りは否めないことでしょうか。

とは言え、コストが膨大すぎたためになかなか取り組めない事業者の多かったペルソナマーケティングの垣根が下がり、サイト毎により適切にチューニングされたサービスが提供されるようになって、結果的にインターネットユーザーが便益享受しやすくなる、という流れのトリガーになりうるものと思います。

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2008年09月21日

booing.jp が結構おもろい

連合さんのキャンペーンでまたおもろいことやってる。不満を書き込んで遊ぶコネタもの。

booing.jp|全日本ご不満放出選手権
booing

格差や貧困、そして最近では物価高や景気の後退が大きな社会問題となっています。毎日の生活はますます大変を感じる状況の中で、どうすれば安心して暮らせる社会になるのか、連合は職場で働く方々、地域で暮らす方々と思いを一緒にしながら運動を進めていきたいと考え、そのためにこの「booing.jp」のキャンペーンをはじめました。皆様が日々感じている不満を本キャンペーンサイトの中で、どうぞ率直に訴えてください。

「連合」と言えば正式名称:日本労働組合総連合会といういかにも恐ろしげな組織体。そんな彼らがここ数年やわらかい広報活動を進めていらっしゃいます。二年半くらい前のRTCでも、勝手に彼らの活動を取り上げてカンファレンスをしたことがあります。当時は「ThinkTax」というサイトでサラリーマン増税についての問題提起をされていました。
RTC Vol.12『税制改革』 後録 | 近江商人JINBLOG
個人的に、この頃が一番ブログ×カンファレンスを楽しんでた時期だなーと回顧。


「どうすれば安心して暮らせる社会になるのか」は簡単に答えは出ないと思うけど、まずは社会のみんなが今の自分のことより子孫の未来のことを考えるようになったらいいんだろうな、と思ったりはするね。

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2008年08月22日

デジタルサイネージでもEFOでもおもてなしの工夫はある

最近にわかにデジタルサイネージまわりの話が賑やかですね。AdInnovator織田さんが紹介してたこれみたいなの大好きだ、僕は。

Ad Innovator: 店内プロモーションもパーソナル化

Dunkin' Donutsの例では、コーヒーをオーダーした人にレジで朝食用のサンドイッチを薦める広告を出したり、P&Gはある種の髪のためのシャンプーを手にした消費者に対して、同じタイプのコンディショナーの広告を、その棚にあるデジタルサイネージで流すというもの。

デジタルサイネージのような領域はまだまだプレイヤーも熟していないからほとんどの場合「プッシュ」とか「リッチ」とか「クロスメディア」みたいな浮つき気味のカタカナ話(いいカタカナもあるが怪しいことが多い)が前面に出てしまいがちですが、こういうのは「おもてなし」に近い思考の物事なので好感が持てますね。売り手が売りたいから押し出すのではなく、お客様がほしいと思われるからそっと添えてみる、というマーケティング。

リアル店舗側でデジタルサイネージが盛り上がるのは顧客/見込み客のAttentionやInterestを惹いたりActionのタイミングで動的な情報を出したいというニーズに基づくものです。ネット側の場合、元々からそこに動的に情報を出せる画面があるものなので、そこがレコメンデーションや行動ターゲティングのプレイヤーが頑張っていくところになります。そのチューニングにおいて精度を上げるキーになるのはリアル側と同じ「おもてなし」をどこまでアルゴリズムに組み込めるかなんでしょうね。

同じことは同種のプレイヤーだけの話ではなくて、ユーザーに何らかのアクションを強いるサービスであればちょっと一工夫できるところもあると思います。最近EFO(Entry Form Optimization:入力フォーム最適化)という語が出てきていますが、その策の一つであるPIP(Person in Presentation)に出てくるナビゲーターを、男性向けには若い女性オペレーター、おばさま向けにはイケメンナビゲーターが出てきたり、学生向けにはおかんぽい人が出てきて入力ミスしたらしかられたり。とか。

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2008年08月18日

提供者目線によるクチコミが失敗する11の理由

AdInnovator織田さんのとこでいいの見つけたので(古いけど)メモメモ。

Ad Innovator: クチコミが失敗する11の理由

1. 本物でない 70.7%
2. 双方向の対話を作り上げていない 51.2%
3. 誰かのふりをする(偽ブログなど) 51.2%
4. 何が起こっているかを計測していない 46.3%
5. 戦略を持っていない 43.9%
6. ビジネス目的を達成することに関係していない 26.8%
7. クチコミの結果、企業の慣習を変えていない 22.0%
8. ブランドメッセージを失ってしまう 14.6%
9. 必要なリスクを取らない 9.8%
10. 十分な予算をかけない 9.8%
11. 長期にわたって作っていかない 7.3%

見たところ十分に選択肢が精査されていないこととWOMMA原理主義的な視点に偏っているような気がするがまあそんなにおかしくないと思う、提供側目線としては。

実際のとこ、ユーザー目線で言えば「おもしろくない」の一言だったりすると思う。そのおもしろくなさを分析して行ったほうがいい選択肢が作れそう。「魂胆ミエミエ」とか「押し付けがウザイ」とか「前にも見た気がする」とか。

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2008年07月10日

iPhoneの発売前日波状的パブリシティ雑感

えらいことだ。発売前日に一気呵成にWebメディア、紙メディアにテレビまで巻き込んで展開された美しいキャンペーンで、'95年のWindows95発売前夜のような熱気が生まれている。

「片手でも使えるよ」メッセージを最後の最後に波状的に持ってきたのは当初からの戦略か、発表後に識者から上がった声を反映してのものか。おそらく後者だろう。めざましテレビの60秒ほどしかない時間枠に他の主要機能にはほとんど触れずにあかさたな日本語入力インターフェースを見せてそのメッセージをはめこんできたのは相当の意識の仕方だ。

「iPhone 3G」がもたらす“ケータイの未来” (1/3) - ITmedia +D モバイル

筆者はこのiPhone 3Gを、発売に先立つ6月下旬に入手。それから2週間ほど、iPhone 3Gを日常的に使い、日本でロードテストをする機会を得た。

明日発売の「iPhone 3G」実機レビュー・日本での実力を徹底検証 モバイル-最新ニュース:IT-PLUS

幸運にも、発売を目前にして事前にiPhone 3Gを実際に触って試すことができた。日本に上陸するものの、どれだけ日本の環境に対応できているかが気になるところだ。早速、iPhone 3Gの実力に迫った。

神尾寿氏と石川温氏がペイパーポストのブログ広告かよっと突っ込みたくなるくらいにほぼ同じポイントを同じ順番で書いてるのがオモロー。石川氏の方はちょっとだけ厳しいことも書いてるけど神尾氏は笑えるくらいアゲアゲ。

ソフトバンクが日本向けに確保したのは7-9月で40万台か。まじ3日で捌けるかもね。

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2008年06月27日

ストーリーだね、ストーリー

田口さんのとこでいいの見つけたのでメモメモ。

セス・ゴーディンが提唱するマーケティングの5つの要素 | IDEA*IDEA
英語元記事: Seth's Blog: Five easy pieces

マーケティングを考える際の一つのフレームワーク
・Data : データ
・Story : ストーリー
・Product : プロダクト
・Interaction : インタラクション
・Conection : コネクション

まずデータ押さえて、ストーリー組み立てて、ストーリーありきでプロダクトこさえて、データとストーリーに則った対話の仕方で動いて、顧客とのコネクションまで、あわよくば顧客の所属したくなるコミュニティ仕立てまで到達するのだ、と。うんうん、納得。

セス・ゴーディンは「4Pなんかクソ食らえ」みたいに言ってますが、Pな時代から戦略マーケティングの基本はざっくり 分析→ターゲティング→4P→PDCA なわけで、穿ったことを言えばデータとプロダクトとインタラクションは既存の枠内の物事の延長と考えられるじゃないか、と。そんで「コネクション」は法人営業では基本の基な部分とかウェブ屋では基本の基な部分とかだったりするのであえて脇に置いて捉えてみると、そこに残るのは 『ストーリー』 なんだよね。

ストーリー、ストーリー。神話、伝説、ヒロイズム。 壮大なビジョンから情熱的ロジックで落とし込まれたストーリーと手元に見えるサービス&コミュニケーション。

あなたのサービスにはどんな夢物語と運命的な逸話がありますか?と。 「まあタイミングですわ」とか「ロジカルに考えると必然」とか言ってないで、ストーリーにするんだよ、ストーリー。

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はてなオフィス@中目黒に行ってきた

昨日のお昼ははてなさんの新オフィス@中目黒に伺ってきました。5月中旬に引っ越したばかりの広告・インフラ・サポートチームさんがいらっしゃる方のオフィスですね。
参考: はてな東京オフィス移転しました - kawasakiのはてなダイアリー


今回ははてな広告事業のチーフディレクターである田中さん(ブログ:田中慎樹のダイアリー)さんとお約束しての訪問でした。田中さんは大学の学部・部活が近藤さんと同じで、大学院卒業後にアクセンチュアで活躍後、2004年にはてなにジョインされた方。さわやか笑顔のナイスガイ(ガタイよし)です。

今日の会話は専ら「マネタイズ」について。ちょうど先日はてなさん・ライブドアさんらで開催された『マネタイズ Hacks』で交わされた議論やはてなさんの取り組みなどを伺って、私はkatyやnewsingでの取り組みなどをお話しました。

お話していて「さすがだなぁ」と思うところしきりでした。はてなは「ギークが強い」のイメージで語られがちですが、田中さん・川崎さんが牽引している「スーツも強い」。一言で表すと「マネタイズエンジニアリング」とでも呼べるような努力を粛々と重ねていらっしゃる。

田中さん、ありがとうございました。ほんと勉強になりました。私達も負けずにがんばります。今度は京都にもお邪魔させていただきたいと思います。

はてな中目黒3

黒基調(よく見るとダークグレー)のシンプルな造りの入り口。

はてな中目黒2

オフィスはまだまだ余裕のある空間。8階で周りに遮る建物もないので眺めがいい。

はてな中目黒1

うわさの「同じ釜の飯」。ちょうど炊きたてだったようで、めちゃうまそうでした。

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2008年03月21日

ユーザーエクスペリエンス = きもちいー

アスキー出版さんから献本をいただいて、楽しみにしていた中島聡さんの『おもてなしの経営学』を読んだ。

おもてなしの経営学 アップルがソニーを超えた理由 (アスキー新書 55)
中島 聡
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おすすめ度の平均: 2.5
1 残念
3 同じことの繰り返し?
3 期待はずれ

どうもAmazonの書評では酷評されがちの様子だけど、個人的にはとてもためになる内容だった。中島さんが「おもてなし」と表現されているユーザーエクスペリエンスの重要性、考え方については、すんなりと入ってきたし、自分自身の仕事に今日から役立つな、と感じた。

ちなみに「おもてなし」という語彙はサービスの作り手としてとてもしっくりくるし、今後よく使うことになりそうな気がする。その点がなによりこの本を「読んでよかった」と思わせてくれました。

ただ、「おもてなし」という言葉がもろに提供者の立ち位置(悪い意味でなく)の言葉であるのに対して、何か利用者立ち位置の言葉でいいのがないかなーと、読みながらずっと考えていた。

考えて考えて、出てきた言葉は「きもちいー」だった。


User Experience = きもちいー


どうですか? ・・・微妙ですかそうですか。

まあそう言わずよかったら使ってみてください。たくさん使われたら現代用語の基礎知識に載るかもしれません(笑)
個人的には今後ちょくちょく使ってみようかなと思ってます。

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2008年01月06日

2008年のIT/ネットマーケットのこと

この年末年始の期間は主に実家へ帰省していたのですが、その間、時間を見つけてはこの本を精読していました。

Amazon.co.jp: これから情報・通信市場で何が起こるのか 2008年版―IT市場ナビゲーター (2008): 本: 野村総合研究所情報・通信コンサルティング

野村総研さん発行のIT市場ナビゲーターシリーズの2008年版です。
ちょうど昨年のこの時期にも本書の2007年版についてのエントリーを上げていました。

冒頭の「Web2.0の潮流」という項を読んで、7つの要素で構造解説するところや進歩的性善説という和訳など、えらく自分と似てるな、とか、「市場拡大は一旦PCウェブからモバイルへシフト」という捉え方がシンクロしているな、と感じたりした

エスタブ視点から新興プレイヤーにおもねるようにウェブトレンドを追いかけることの大変さを滲み出させていた昨年までとは打って変わって、今年の版は冒頭から思い切り彼らの得意領域であるマクロ経済論からの大上段で攻めていらっしゃいました。

冒頭第1章は「少子高齢化による人口減少経済とグローバリゼーションの波を受けた日本のICT産業は、他国よりも早くこの波に対応してきたことを逆手に取って国際競争ならぬ国際共生の道を歩むべきだ。このご時勢、内部統制は何と言っても大事だぞ。電機メーカーは総合を捨てて選択と集中なんだ。ハゲタカ万歳。日本的経営は排除だ。パックスアメリカーナだ!」みたいなことをおっしゃってます。意訳です。もちろん間には「セカンドライフキターッと思って精力取材したんだけどどうすんだよこのゴミ原稿。ユーザーのウェブ参加に今年も新しい造語重ねてみたよ。そんでもやっぱ電波行政、特に地上波局保護利権がこの国のボトルネックっしょ」みたいな消費者寄りの話題も絡めていらっしゃいます。意訳です。

愛国商人であるところの上原としては前者の題目マクロな話も結構好きなので楽しみながら目を進めていきましたが、現実的な仕事人の方々の中には最初の20Pを読んで本棚行きにしてしまわれた方もいらっしゃるのではないかと邪推。でもそれは本当はもったいない。今回の版もいつも通りの秀逸な(一部最新市場以外についての)市場考察と、豊富な海外事例から読み取れる近未来はとても重要と思います。

そこはさておき、毎年何らかのアツい方向軸を持ってIT/ネットマーケット予測を展開していらっしゃった野村総研情報通信コンサルティング部の皆様からしても、USのサブプライム景況、ネットサービスのUS→日本のタイムマシンサイクルの終焉、モバイルキャリア市場の縮小開始、何となくハネ切らない既存領域、といった背景を受けて、一言で言えば

「2008年は特にアツいマーケットなし!」

という結論を下されたのかな、とかなり勝手な読み込みをさせていただいています。

市場観察の専門家の方々がこういう目線をお持ちになっているときこそ、プレイヤーである私たちの出番ですね。専門家もユーザーもエスタブな方々もがどこを向いたらいいかわからないでいるカオスな状況の中でこそ、ベンチャーな現場で動き回っているからこそ見えるユーザー・文化の流れをぴしゃりと捉える動きを取ってやろうじゃないか、という気になってきます。

個人的にも2008年の国内ネット市場は弾込めの年になるだろうと見ています。こんな時にマイネットのような身軽but弱小ベンチャーが取るべき戦略は『ウォッチ&ディープスロート』だな、と。

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2007年09月11日

Web2.0時代を勝ち残るためとかなんとか

タイトルが「Web2.0時代を勝ち残るためにうんぬん」という最強のベタさ加減ではあるけど、中身はその通り、と感じたのでメモ。

Web 2.0時代を勝ち残るためにCEOは何をすべきか?:コラム - CNET Japan

企業主体の視点から発信したメッセージは顧客の心に届かない

日本では2004年頃にAdInnovatorの織田さんあたりから流布され始めたこの考え方。生活者サイドに立てばかなり当然と感じられるはずなのに、提供者側に回った瞬間に忘れてしまいがち。生活者はコントロール対象ではない。むしろ提供者が生活者にコントロールされることを適切に受け入れることこそがマーケティングだ。

買い手市場の今日、顧客の満足度を測ることは極めて重要だ。マーケティング担当者は長々とした顧客向けアンケートを取りやめ、「この製品またはサービスを友人や同僚に勧めたいと思いますか?」の1点に質問を絞るべきである。

まったくAgree。主体は生活者。行動を決定するのも他の生活者のIntentionを喚起するのも生活者なのだ。単に口にしたり施策毎にそれっぽいことをするのではなく、そのことを当然と捉える企業文化を作ることが生き残るCEOの仕事なのだと思う。

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2007年08月28日

Fear効果? チャレンジはいいことだ

NIKKOさん、すばらしいチャレンジだと思います。やり口はギリギリだと思うし、どこでどんだけほんとにBuzzられたのかはわからないけど。

「ケータイ」×「トイレ」という仕掛け--NIKKOと松竹に学ぶ口コミの起こし方:モバイルチャンネル - CNET Japan

トイレに入ろうとすると、床に黒い足跡が点々とついていることに気が付いた。壁を見ると、手書きで「なぜ僕は」と一言書かれている。個室に入ると、悲しげな歌がどこからともなく聞こえ、手を洗おうと洗面台に立てば、鏡に知らない女性の顔がぼんやりと浮かびあがる――。

 夏の深夜番組で出てきそうなこの設定、実はホラー映画の宣伝のために作られたものだ。しかも、実際に都内の商業施設内にあるトイレがこの夏、いくつもこの設定下に置かれた。

CNET永井さんの書き方が上手だからかもしれないが、確かにこれは効きそうなキャンペーンに見える。Wow効果ではなくFear効果とでも呼ぼうか。人間、怖いびっくり体験は人に話す。対象商材は限られる手法だが、やり方としてはたいへん面白いと思う。ちなみに「トイレで携帯よく使う」件は後付けっぽい気がしないでもないが。

あと、この事例紹介自体がNIKKOの仕掛けPRじゃん、という声がはてブあたりでも出ていたりするが、そんなもの広告屋さんの常套手段もいいところだしね。おもしろくて学びのある事例だからGJ。

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2007年07月10日

珍しくGoogle日本のマーケティングが上手い

先日スタートしたGoogleブック検索の提携図書館として慶応大図書館が名乗りを上げたという。国内でプロジェクトを進行する上でもこの発表は上手い。

Google、ブック検索で慶応義塾大学図書館と連携--図書館はアジアで初の参加:ニュース - CNET Japan

慶応義塾大学では、蔵書の中から明治から昭和初期の日本語の書籍約3万冊と御伽草子などの和装本約9万冊の計約12万冊を提供し、Googleとともに電子化に取り組む。特に福沢諭吉の文書などを電子化するという。

「慶応義塾で」「福沢諭吉の文書などを電子化」とか言われたら「おーっ、それは意義のある事業だ」となりますわな。Googleの日本でのサービスマーケティングはこれまで上手いとはとても言い難い状況にありましたが、今回のアクションはいかにもよく考えられている。さてはタカヒロさんが絡んでいますか?(邪推)

反対に、慶応側としても学生のニーズに合わせた新しい動きであり、新しいもの好きな同校学生や志望者向けにGoogleブランドを身に纏ういい施策となったのではないでしょうか。いいバランスの提携だと思います。

先日オープンしたGoogleブック検索の日本版サービス自体は、対象書籍が少なすぎてイマイチ使えたものではない。ブリンさんの思い先行で進んでいるというこのプロジェクトをとにかく力技で前に進めている印象。そんな人間くさいところがたまにGoogleから垣間見えるのは好感。

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2007年05月04日

常識を疑おうを疑おう

このところ愛読させていただいているUEI清水社長のブログで納得感のあるエントリーがあったのでメモ。

CMSとモバイルとフィードと四畳半社長: 水は低きに流れる/プアーコンテンツ隆盛の理由

2000年にSUNマイクロシステムズとNTTドコモが主催したワイヤレスサミットで僕は携帯電話が家庭用ゲーム機に対して持つ優位性を以下のように説明しました。
 ・携帯電話はいつでもネットワークに接続することができるが、ゲーム機はできない
 ・携帯電話はダウンロードしたコンテンツをずっと保持できるがゲーム機はできない
 ・携帯電話はコンテンツそのものをいつでも購入でるきがゲーム機はできない
 ・携帯電話はコンテンツに在庫リスクがないがゲーム機は在庫リスクがある
 ・携帯電話は常に電源が入っているが、ゲーム機はそうではない

ネット接続、保存、オンライン購入、デジタル流通、常時電源ONというゲーム機との差異ポイントを7年前に語っていたそうで、現在はそのいくつかがゲーム機でも可能になっていますが、本質的にはこのあたりが携帯の強みであることに変わりはないのだろうな、と。ゲームに限らずウェブ端末としての携帯を考える上では、常時携行と音声通話とが加わる気がしている。

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2007年04月26日

バズマーケティングの次は何かな from ad:tech

世界最大級のデジタルマーケティング専門イベントである ad:tech がUSで開催されている。ここ数年、毎年Ad Innovatorの織田さんが日経BPネット内で報告をされていて、新しいウェブマーケティングのトレンドやキーワードはここから出てきていることが多い(確か「CGM」という言葉なんかは2004年の織田さんのレポートで輸入されたんじゃないかな)。ウェブまわりのマーケティングに従事している人は必見。

[ad:tech]CMはネットで流れ、デジタルマーケティグ市場は5年で2~3倍に - - nikkei BPnet

これからの5年間の方向性については、ほとんどすべてのメディアがデジタル化することは間違いないと語り、デジタルマーケティング市場は2倍から3倍に増大すると予想した。

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2007年03月12日

IASASというプロセス

やっぱり経験と体験に裏打ちされたタカヒロさんのマーケティング思考は見事だなぁ。

AISASでは時代に即したプランニングはできない、かも。: mediologic.com/weblog

興味を持つ環境があるから、ふりむいてもくれるし、探してもくれる、ということです。

そのとおり!としかいいようがないですね。

多くのマーケティング活動においては、まずはコンセプトがあってプロダクトが生成されて、その次にプロモーションが意識されるという順番になっているものだと思います。そのコンセプトなりプロダクトなりがそもそもにおいてマーケットのニーズにタイムリーかつ量的に的を得ていた場合においてはAISCEASもしくはAISASというシーケンスは意味を成しますが、多くの場合はそんなにうまくは回らない。

なぜなら、プロモーション行為の主体たる提供者は基本的に自らのコンセプトとプロダクトをその実現までの困苦のプロセスを乗り越えた時点で愛しきってしまっているから(それがなかったらそもそもその商品は売れるわけがないが)、プロモーションを意識し始めた時点ですでに「このプロダクトは売れるぜ!」と思い込んでいる。

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2007年01月31日

中高生はわるさがしたい年頃なのだ

日本レコード協会が発表した違法着うたサイト利用者数調査より。

ITmedia News:“違法着うた”サイト、中学生の7割が利用経験あり

 違法サイトの利用率(「よく利用している」「たまに利用している」の合計)は、全世代では35.5%。年代別では、12~15歳の利用率は飛び抜けて高く、64.5%だった。「利用しことがあるが、この半年は利用していない」と答えたユーザーを合わせた利用経験者は70.3%。さらに「サイトがあることは知っている」と答えたユーザーを合わせた認知率は90.5%にのぼった。利用率や認知率は、年代が上がるほど下がる傾向にある。

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2007年01月15日

これから情報・通信市場で何が起こるのか

仕事上の必要があってここ5年間買い続けている野村総合研究所編纂の『これから情報・通信市場で何が起こるのか -IT市場ナビゲーター』の2007年版を昨日購入した。このシリーズは数少ないIT・ネット業界の網羅的な市場予測書です。

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2007年01月05日

2007年のインターネット市場トレンド予測

あちらこちらで2007年の市場動向予測などが流れていますね。私もご他聞にもれず、インターネット市場のトレンド予測記事などアップしてみます。

今年は5つに分かれました。これは、2002年くらい以降2006年までのインターネット業界がおよそ一つの方向にまとまって進化していたところから、2007年は進化の方向が分散化するであろうことも反映しています。もちろん予測は「予測」ですので、あくまで上原個人の私的な意見として見てくださいね。

1.モバイルブロードバンド

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創るだけでは足りない

引用はかなり前のものになってしまいましたが。

梅田さんの「ウェブ人間論」についてのエントリーで、江島さんの「口には出さずとも同等以上にわかってる奴はつねに1000人はいる。それを論文にまとめたりブログに書いたりできるやつが100人ぐらいいて、本気でそれの実現に自分の人生を賭けるやつは1人」という文を梅田さんが「その通り」と語っていたことについて。江島さんの元エントリーの時点で何か釈然としないものを感じていましたが、梅田さんのエントリーについたgolgo139氏のコメントがたいへん共感できて、すっと腹に落ちるものでしたのでご紹介。

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2006年11月19日

オンラインで調べてオフラインで買う

最近の消費者は買い物の前にオンラインで検索・比較・口コミ検討をする、というのは着々と広まっている行動なのだけど、そこから実際に購買行動をとるのはオフライン、という動きが多い。それについての数字をAdInnovator織田さんが持ってきてくださっているのでご紹介。

Ad Innovator: 調査:60%がオンラインで調査をし、オフラインで買う

Advertising.comの米500人を対象にした調査によると、今年のホリデーシーズンのショッピングに60%の人がオンラインで製品を調査し、オフラインで買う予定であることがわかった。同社によると、消費者は1ヶ月かけて製品の調査を行うこともあるという。

6割・・・。ある意味、比較サイトや商品口コミサイトをはじめとするプレ購買情報のインターネットサービス事業者がどんどんとサービスを改良してユーザーを増やしていっても、そのユーザーの過半数がオフラインでの購買行動に走る≒インターネット業界全体としてこの部分の過半数の収益機会を逃しているということになる。

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2006年11月16日

『口コミ2.0』-正直マーケティングのすすめ です

保田さん@ちょーちょーちょーいい感じと藤代さん@ガ島通信と一緒に精魂こめて丹念に書いた本、出来上がりました。11月16日、全国書店発売です。

口コミ2.0 ~正直マーケティングのすすめ ~
上原 仁 保田 隆明 藤代 裕之
明日香出版社
売り上げランキング: 2201

この2年間でインターネット上での消費者発信の垣根が一気に下がりました。その背景となっているブログとSNS(というかmixi)の2大サービスのムーブメントに後押しされて、インターネットを駆け巡る口コミが、時にマスメディアを超える消費への影響力を生み出すまでになっています。

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2006年08月31日

やなこと水に流そ

ウケましたw

やなこと水に流そ

大塚製薬のイオンウォーターのサイトなのですが、TV-CFのイメージとかけ離れた遊びっぷりが好感です。やなこと水に流してくれるのもいいんですが、意味不明に鎮座してるおばちゃんや、流してるボトルのキャップがはずれてないとこなどつっこみどころ満載。

遊んでみると、
----------------
「肉体疲労」は
ビタミン不足と28%関係がありましたが、
やなこと全部水に流れました。
----------------
「ひとりぼっち」は
誘惑と20%関係がありましたが、
やなこと全部水に流れました。
----------------
ということでした。

なにせやなこと全部水に流してくれるようです。
企業のプロモもこういう遊び心が利いているのはGOODですね。

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2006年07月20日

モバイル検索競争のインパクトは強い

すっかり更新が滞ってしまっています。いつもご覧くださっている方、申し訳ありません。

7月1日に会社を立ち上げて、今はご挨拶や最初のサービスのリリースに向けた開発や営業活動などなどで朝晩のない生活を過ごしています。たいへん充実しています。

最近のニュースで気にして見ている領域はモバイル検索の領域。

ドコモ、iモードの検索機能強化・検索サイト9社と提携
auのGoogle検索サービスは7月20日開始--フルブラウザでPCサイトも閲覧可能に
自社ブランド携帯に「ヤフーボタン」搭載 ソフトバンク

生まれてからたった8年で市場規模7,200億円にまで膨れ上がった携帯公式サイトCPの保護市場を、これら3キャリアのモバイル検索(勝手サイト検索)への取り組みが一気に崩してしまうことになるでしょう。

もちろん、「崩す」と言ってもそれは本当に7200億円の市場を吹き飛ばすということではなく、既存の保護市場を開放した方がモバイルビジネスマーケット全体の成長性は拡大する、という見込みの元でのアクションであることは間違いなく、すなわちその7200億円+アルファが携帯広告や携帯SEM/SEO、携帯サイト製作などなどの未だ極小な市場に流れ込み、そこでの自由競争が始まる、ということです。

そんな中、ドコモはgooや他の検索各社と組んでiモード開始時に描いたユーザーに選ばせるプラットフォーム路線を継続し、auはGoogleというPC-Web側の強力ブランド(@USA、forPC高リテラシ層、だが)との提携を選択、そしてソフトバンクモバイルは孫さん得意の垂直統合路線(YBBと同じように行くのかな)、と3キャリアがそれぞれの道を選択してくれました。

これによってこの競争に勝利するファクターはより多く、より自由選択になっています。さっそく、携帯にお強いベンチャーのシリウステクノロジーさんがモバイルSEOのサービスをリリースするなど、各社のアクションもどんどん出てくるものと思われます。

ここから2年ほど、この領域はたいへんたいへんアツくなりますね。

もちろん私も参加します。

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2006年06月07日

行動ターゲティング:MarkeZine

先日、さわりのところをアップしていた「行動ターゲティング」についての論考の続きが、翔泳社のMarkeZineに掲載されました。


第2回 行動ターゲティング ~広告をコンテンツにする~

ご覧いただいて、ご意見いただけるとうれしいです。

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2006年05月27日

さようなら日産自動車の山本さん

あの有名な日産自動車の山本さんが5月23日付けでTIIDA BLOGの担当を外れて異動される(という設定になった、なのかどうかは知りませんが)そうです。

TIIDA BLOG: いままでありがとうございました。

日産自動車の山本です。
ティーダが発売になった2004年9月30日のTIIDA BLOGスタート以来続いてきたこのご挨拶、突然ですが、今回が最後になります。

TIIDA BLOGと言えば言わずと知れたブログマーケティングの一大成功事例。ブログそのものの効用がどれだけコンシューマーに届いていたかはわかりませんが、「ブログマーケティングの先行事例」としてのメディア露出量は並大抵のものではありませんでした。日産自動車としても、ブログマーケティングを請け負われていたカレンさんとしても十二分に大成功ということになるでしょう。TIIDA BLOGのことはメディアで見たり人から聞いて知っているけど、TIIDA BLOGそのものは見たことない、という業界関係者は相当多いようですし。

Webマーケティングの先生として私も大尊敬しているカレン広報室長の四家さんにTIIDA BLOGのネタを振ると「いや~、あれは俺の仕事じゃないから」といつもはぐらかされるのですが、TIIDA BLOGを広報戦略の中心において「ブログマーケティング」というプロダクトに「日産」というラベルを付けてBuzzを起こしていくことに成功した、というところがTIIDA BLOGの本質価値だったと思いますので、やっぱりあれは四家さんの仕事なんだろうな、と。

それはともかくとして、山本さんお疲れ様でした。ひとつの時代が終わった、という感じですね。

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2006年05月26日

翔泳社のWebマガジン「MarkeZine」で連載


5月22日にオープンした翔泳社のWebマガジン「MarkeZine」で連載を持たせていただくことになりました。オープンに合わせて、Webマーケティングに関する2つの論考を掲載いただいています。

第1回 Webマーケティング2.0(前編)
第1回 Webマーケティング2.0(後編)

「Web2.0という環境変化とAISCEASという消費者の変化が求める新たなWebマーケティングの姿=Webマーケティング2.0」という思考をベースに、8つの新たなWebマーケティングの手法と事例について紐解いていくことから進めていきます。

日々変化するWebマーケティングのトレンドに対して取材を繰り返しながらの寄稿になりますので粗いところも多い連載となりますが、ご覧いただいてご意見などいただけるとうれしいです。

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2006年05月24日

AdInnovator織田さんのセミナーメモ

5月19日に開催された、アイレップさん主催の「Web2.0時代の米国最新ネットマーケティング & SEMの未来セミナー」に伺う機会をいただきまして、行ってきました。

AdInnovatorの織田さん、アイレップの紺野さんの講演の後、SEMリサーチの渡辺隆弘さんを交えたトークセッション、という内容でした。個人的には2年来必読チェックし続けているAdInnovatorとSEMリサーチの運営者が揃い踏みするセミナーということで、期待に満ち溢れて伺い、その期待に違わぬ内容でした。

その中で、AdInnovator織田さんの講演部分のメモを取っておりましたので、(アップするのは織田さんにご迷惑かどうか迷いましたがむしろきっとプロモになるのではと思い)、アップします。上原としては、22日リリースの翔泳社さんのMarkezineの中で発表させていただいた「Web2.0という環境変化とAISCEASという消費者の変化が求める新たなWebマーケティングの姿=Webマーケティング2.0」という思考とたいへんシンクロするところがあって、うれしくおもしろく、また勉強しないとな、と感じた次第です。

抜け落ちがあるところはご容赦くださいね。

---------------------------------------------
●Web2.0時代の米国最新ネットマーケティング
デジタルメディアストラテジーズ社代表 織田浩一

1.消費者を取り巻くメディア接触環境の変化
・元は4大メディア →メディアの細分化、タッチポイントが増えた(ネット、携帯)
擬似オンデマンド型、インタラクティブ型のメディアシフトが起こっている

・メディアの細分化
 -3台TVネットワーク→ケーブルTV数百チャンネル→携帯・ネット

・ジェネレーションY =ティーンから25歳
-マルチメディアタスキング
-デジタル機器と共に育ったはじめての背絵代

-USティーンの57%がオンラインコンテンツを制作。他の世代とは比較にならない。
 19%がブログを続けている(普通の世代は5%)

→新しい消費のトレンドを作っている

・CGMの台頭
-ブログ、SNS、BBS、チャット、製品レビュー、消費者間メール、Podcast、Vod

・日本でも、ものすごい伸び

・すでにCGMは企業を超えている
-TimSmith
 *検索エンジンで集められているデータでは、消費者作成のものが26%、企業作成のものが18%(2004年11月)
-現在、オンラインコンテンツの50%がCGM
-記者ら、インフルエンサーのブログも増大

・マスメディアの時代からマスマイクロメディアの時代へ

■購買行動とメディアの役割変化
-従来の購買行動はAIDMAと考えられていた
-現在はこれに「検索、比較・分析、口コミ」の部分が加わっている

*Problem Recognition
*Search
*Alternative Analysis
*Action
*Satifaction Feedback

・欧米での広告の課題
-従来の増す広告は「Intrusive」(土足で入るようなもの)
*デモグラフィックターゲティング
*視聴者の購買ステージ考慮されてない
*多数に向けて網をかける

■消費者は「Relevant」な広告は情報として受け入れる
-Relevant=自分にあった。関連した。今、必要な。
→上げるために
*ネット広告技術などを使った精度を上げたターゲティング
*消費者から消費者へ口コミ
*エンターテイメント価値の高いもの

・ネットでターゲティングの精度は向上
-従来はデモグラによるもの

*広告露出・回数
*コンテンツ連動
*Geoターゲティング
*ユーザーの意図=検索連動ターゲティング
*行動分析型ターゲティング

2.
■行動分析型ターゲティング
-オンラインサイトの課題
*特定のカテゴリの広告在庫は売れるが、他は残る
 ・自動車
 ・テクノロジー
 ・金融・投資
 ・旅行 などは人気

-解決法として行動分析手法により、他のカテゴリでの在庫を売る
*例えば自動車記事を見てから社会欄記事での広告
RevenueScience、Claria、Tacoda

・広告ネットワーク化
-各社がメディアクライアントを増やすに従い、ネットワーク化している

・ロングテールへ
-セルフサービスでロングテールとしてのCGMに入っていくことでリーチを広げる

■消費者から消費者へ伝える口コミマーケティング
-米P&Gが口コミマーケ会社
-ユーロでVBMA
-アメリカで口コミマーケティング協会(W)OMMA

・WOMMAは口コミ測定基準設定へ
・広告業界も注目
-大手PR会社、インタラクティブ部門では多数、ブログPRやインフルエンサー対応部署を設立

・Nielsenの親会社、BuzzMetricsを設立
・BzzAgent

■エンターテイメント価値の高いコンテンツ提供
・広告のあり方を変えたキャンペーン
-BMWフィルムズ 1本あたり3億円かけた8本のショートフィルムをつくった

-BurgerKing 「Subservient Chicken」

・変わりつつターゲット層のメディア接触状況や口コミ効果を意識した広告コンテンツ作り(ブティックエージェンシー)

・TVなどマスメディアでの広告は最小限
・オンライン、コミュニティ、路上やクラブ、DVD、深夜帯TVなどでの展開が多く、クリエイティブとゲリラ的な手法、ブログやSNSを組み合わせることも多い。
・エンターテイメント価値

3.Web2.0時代のマーケティング

・CGMを含めた広告ネットワークによるターゲティング
-フリークエンシーキャップ
-キーワードによるコンテンツ連動
-タグによるコンテンツ連動
-ポスト検索連動
-行動ターゲティング

-融合型ターゲティング
-リッチメディア化


■顧客エバンジェリストを作るための口コミ戦略
-企業のオープンカルチャー化とパーミッション文化
-サービス開発にフォーカス
-業界イノベーターとして自社商品を超えた情報発信
-マーケティング資産としてのカスタマーサポート
-クチコミマーケティング戦略の実行とCGM担当コミュニケーション部署
-シンジケーション、Mashupなどを作りやすいAPIなどツールの提供
-その分野で有用な情報、エンターテイメントの提供による、消費者にとって意味のある企業へ

4.欧米キャンペーン事例
■BudgetCarRental
・ブログのみでPR、マネジメントまで

オピニオンリーダーブロガーを巻き込み、影響力のあるブロガーへブランディング

177のブログへ2万ドル、1990万Imp

■PETA2
・MyspaceでPETA2というアカウントを作成。ビデオや画像をアップし、リンク友人経由でバイラル

-MyspaceからPETA2へ15,000人のユニークビジター

■MacDonald 「Lincoln Fry」
・放送直後、Y!の検索クエリの40%
・過去最大ストリーム数

■Mashupもキャンペーンに

5.まとめに代えて  -消費者参加はマーケティングを超えて
■Customer-Forcused Innovation
・消費者の活発な参加により、製品開発からサービス、ビジネスプロセス、ビジネスモデルにおけるイノベーションを起こすというもの

・Firefox: オープンソースプロダクトサイクル
-顧客ロイヤリティの向上→口コミ

書籍: Life after the 30 Second Spot 日本語版出版予定

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2006年05月20日

M:i-3 のプロモーション

48時間で消滅するDVDを始め、結構おもしろいプレプロモーションをかけているM:i-3の仕掛けに乗っかってみるテスト。

このリードを書いた人のセンスがよいとはあまり思わないが、、

以下に表示されるHTMLを、ブログのエントリーにコピー&ペーストして貼り付け、君達のブログでM:i-3の予告編を見よう。さらに、この映像は不定期に更新され、最新の映像が見られるのだ。確実にチェックするのだ!

以下、貼ってみた。

ソースはここ

Youtubeのブレイクをきっかけに、ブログエントリーにスクリプトで映像を埋め込むスタイルが普及しつつあるが、それを早速プロモーションに活用している事例ですね。 ネット内のインフルエンサー層に普及しかけた技法の出現からリアルな商流のプロモーションに活用されるまでのスパンがどんどん短くなっているのを感じますね。

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2006年01月10日

未来を見通すための6つのルール

尊敬するインフォバーンのこばへん会長のところで、'90年代からテクノロジーの予見者として有名なInstitute For The Futureのポール・サッフォ氏による「未来を見通すための6つのルール」を上げていらっしゃったのでメモ。

* Know when not to make a forecast.
* Overnight successes come out of twenty years of failure.
* Look back twice as far as forward.
* Be indifferent
* Tell a story or, better, draw a map.
* Prove yourself wrong

稚拙な英語力を承知で、敢えて翻訳すると、

一、見通しには拘泥しすぎず柔軟であれ
一、成功は幾年月もの失敗から突然訪れる
一、先を見る前にその倍は過去を見つめよ
一、中立であれ
一、ストーリーで語れ、もしくは図で描ければもっとよい
一、絶えず自らの誤りを立証せよ

といったところになるでしょうか。肝に銘じておきたいと思いますね。

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2005年10月13日

ビデオiPod ブレイクへの課題

昨日、アップルが噂されていたビデオiPodをリリースしました。しかもTV番組を放送翌日にiTunesから購入DLできるようにした、というおまけつき。これは放送を含めた映像業界にとってエポックメイキングな出来事になりそうです。

アップル、ビデオiPodと新型iMacを発表--動画配信に進出 -CNET JAPAN
画像

ビデオiPodは2.5インチのカラー画面を搭載し、カラーバリエーションは白と黒の2種類が用意されている。価格は、30Gバイトモデルが299ドルで、60Gバイトモデルが399ドルで、最大で1万5000曲の音楽、2万5000枚の写真、150時間以上のビデオを保存できると、Appleでは説明している。
今回発表されたiMacとiPodのラインナップは、ついに同社がリビングルームに狙いを定めたことを示すものといえる。このスペースは、Microsoftが「Windows Media Center」で食い込もうとしているセグメントだ。Jobsは、iMacの新しいリモコンと「Front Row」というマルチメディア機能を紹介しながら、ユーザーはこれを使って「ソファーから」音楽やビデオ、写真を楽しむことができるようになると述べた。
ユーザーは音楽ビデオのほかに、放映から1日経過したテレビの番組も購入できるようになる。提供予定の番組には、ABCテレビの「Lost」や「Desperate Housewives」、Disney Channelの「That's So Raven」なども含まれている。1話分をダウンロードするには10~20分かかるとJobsは述べた。価格は1話1ドル99セントで広告は入らない。

今回のプレス発表については前々からビデオiPodのリリースタイミングになることが噂され、ネット内で大いにBuzzが巻き起こっていたが、それに対して見事に期待+αで応えてくれるところが今の”ノッてる”アップルらしい。

今回発表された製品・サービスが「iPod&デジタル楽曲販売」と同様に普及するための課題がいくつか挙げられます。
・液晶画面の小ささ
 -2.5インチはいかにも小さい
・参加コンテンツホルダーの少なさ
 -発表ではジョブズのPixar人脈から手の届く範囲に限られている
・コンシューマー側のコンテンツ生成力の不足
 -音声だけであれば構成・編集がなくても聞くに足るが、映像はそうはいかない
・ビデオコンテンツの価格設定
 -1.99ドル。これまでの映像配信事業者の価格設定通りかそれ以上だ
・TVからのINインターフェースの不備
 -あくまでPCでのリッピング=iTunesのデジタルコンテンツ管理デファクト化にこだわるつもりか

こういった課題はあるものの、おそらく現状のマーケットの熱気からはそれを吹き飛ばして1つのブームを起こすことになるだろうと予測します。そしてそのことがiPod向けに限定されない映像コンテンツ流通の活性化につながることを期待します。

続報: もうamazonで予約できます。

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2005年09月06日

「BUOV」 -インターネットマーケティングの4P

現時点のところ、インターネットとリアルでは人の情報行動・感情行動・消費行動に差異があると考える。

インターネットは距離と時間の制約と共に認知障壁が大きく取り払われている代わりに、まだまだマルチメディアコミュニケーションが進行の途上であるためビジュアルや音声での伝達に向く情報・感情を表現することは得意ではない。リアルはその反対に距離・時間の制約に苛まれるがその制約自体が文化の中で消化されており、また表現媒体は基本的に選択可能な状態にある。

そのような違いが前提にある2つのワールドでの情報行動・感情行動・消費行動が、例えば動機が同じであっても媒体が異なるために行動のプロセスと結果が異なってくるのは当然といえるだろう。

なお「いつかはリアルとネットは技術的にも文化的にも融合する」かどうかなどはここでは論点ではなく、2005年9月現在はその2つのワールドで人々の行動プロセスと結果が異なる点に着目したい。

特に消費行動に関しては、ビジネスに直結することや結果が詳らかになりやすい領域であるためにリアル側での研究が進んでいる。世に言う「マーケティング論」だ。マーケティング論にはコトラー先生をはじめとする大家がたくさんいらっしゃり、ビジネス研究・社会研究の結果を体系化してたくさんの理論を発表していらっしゃる。4P、AIDMA、3C、PLC、ブランド理論などなど。(「それは戦略論だ」とかのツッコミは無効)

それらはリアルワールドでの消費者行動(最近は生活者行動という方がそれっぽいらしいが)に当てはめてみると、素晴らしい切り口となってマーケティング思考のサポートをしてくれるわけだが、殊インターネット上での消費者行動に当てはめるとあまりうまく行かないことも多い。当然だ。行動プロセスが異なるのだからそこへの対策も変わってくる。
私の最近の興味はそんなリアルで成立している理論たちをインターネット上でのマーケティングに転化してフィットさせること。以前、思考のプロットとして「ネット消費のバリューチェーン」とか「AISCEAS」とか書いていたが、実体験から自分で考えたり人の話を聞いたりしながらそういったものを積み上げていきたいと思っている。

で、最近の興味は4P理論のインターネットへの転化。もしかするとここ数年のトレンドかもしれないが、インターネットでのマーケティングにおいて、

Productは「Benefit」
Priceは「Usability」
Placementは「Open」
Promotionは「Viral」

と認識して適用していくと上手くいく場合が多いように感じている。
仮にBUOV(ブォーヴ)と名付けてみよう。

前ふりで長くなりすぎたので続きは別途。

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2005年08月14日

ブログが2005上期話題商品・注目商品第1位

mixiの日経ヒット商品番付ランクインに続き、「ブログ」が電通の「2005年上半期の話題商品・注目商品」の第1位になったとのこと。

電通調査、「ブログ」が2005年上半期の話題商品・注目商品の第1位に -ImpressBBWatch

1位には「ブログ」が選出され、同社では「集団への従来型帰属意識が近年急低下している反動で、失われつつある絆を取り戻そうという動きが出てきた」とし、「個人の情報力が向上し、口コミやコミュニティも強化されてきた」と選出の背景を分析している。

SWエピソード3や液晶テレビを押さえての第1位ということで、なにやらたいへんもっともらしいことをおっしゃっているなと思っていましたが、よく見ると、

この調査は、7月8日から13日にかけて全国15歳以上の男女1,000人を対象にインターネットで行なったもの。

ネット調査ですかそうですか。だとすると特筆することではない調査結果ですね。
とはいえ、バイアスはかかっているもののなにぶんブログがリアル社会のメディアの胴元”電通”に流行No.1というラベルを貼り付けられたという事実は喜ばしいことです。

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2005年08月10日

中島らもの企画書

mediologicタカヒロさんのところで見つけた「天才・中島らもの企画書集」本のお話。

今「広告なんてもう効いてないんじゃないの?」なんて話を聞くことが多いけれども、そんな問題意識は20年前からあって、それに対する処方箋がまったくなされてきていないのかも知れない。
株式会社日広エージェンシー企画課長中島裕之
中島 らも
双葉社 (2005/07)
売り上げランキング: 1,634
おすすめ度の平均: 5
5 昔のらもさんだがそこには、思考の根本があった。
5 すごいぞ中島!

20年前の人が書いたとは思えないマーケティングコミュニケーションの本質を突くキーワードが満載の一冊。”買い物isエンターテイメント”な消費者ほどお仕着せの広告にはそっぽを向くが、自分のほしい情報としての広告ならば受容する、という姿は今も昔も変わらないし、マーケッターは「広告」というもの自体をもプロダクトと捉えて4P+timingを設計するものだ、ということを思い出させてくれます。

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2005年08月08日

オープンソースとエコノミズムの折衷

少し前の記事からですが。

オープンソースの持つ性善説・コミュニティパワー・スピード感といったメリットが正しく活かされてビジネス(比較的共産主義的なモデルで)が成立していくという姿は、ネットビジネスに従事する誰もが求めるところです。しかしながら、オープンソースと今われわれの生きるエコノミズムの世界では明確に思考ロジックが異なります。

オープンソース広告代理店:coBRANDiT -Ad Innovator

ブランドや商品は消費者が定義するもの、という信条のもと、消費者から商品やサービスを使っているようすのビデオを集めるオープンソースエージェンシーが設立された。使えるビデオには$50支払うという。

そんな中で、エコノミズムの粋と言える広告代理店業のビジネスをオープンソース化することに目をつけた人がいるようです。うまくいくかどうかは別にして、こうしてビジネスの極論と極論を組み合わせてまずは動いてみるという取り組みは面白いと思います。広告の世界に限らず出版、金融など、オープンソースをオールドビジネスの中に組み込んでいく試みは他にも可能でしょうね。

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2005年06月20日

AISCEAS(アイシーズ)の体系化

先日、「ネット購買の消費者購買行動心理」というエントリーで取り上げた「AISCEAS」というステップについて、その提唱者であるWeb広告研究会事務局長の望野様からトラックバックをいただきました。

リアルの消費者購買行動における「AIDMA」はマーケティングの世界であまりにも有名なデファクトロジックとなっていますが、「AISCEAS」は私がインターネットマーケティングの仕事をしてきた中で捉えてきた「ネット購買」における消費者購買行動についての特異性にピタリとはまるロジックです。今後のコマースを軸としたネットビジネスを考える上で、たいへん重要な位置づけになるのではないかと予想します。

生活者(消費者)はネット購買においてはリアルでの購買行動とは明らかに異なる行動様式を持っており、注意・関心の後に「検索」「比較」「検討」という行動をとる傾向が見受けられます。ただ、現時点ではまだそれらの行動がどのような動機に基づくものか、どのような機能・情報がより購買へのステップを後押しするのか、といったところまでの解析・体系化はなされていません。ただおそらく、そのキーワードとしてこのところネット業界での重要度が増している検索・ブログ・RSS・モバイル・電子マネーといったものが挙げられると思います。今後、これらのキーワードを切り口として「AISCEAS」を体系化する作業に取り組みたいと思います。

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2005年05月31日

口コミマーケティング雑感(浅め)

小林Scrapbookさんの口コミマーケティングに関するエントリーはいつも見事に整理されているなぁ、と感心しながら、私は思考の散らかしをメモ替りにアップ。

マス広告と口コミの関係というのは、第一に、このように「マス=広く浅いメッセージ/口コミ=狭く深いエピソード」という対比であると理解している。

マス広告はノンターゲット1→Nでの情報発信であり(もちろん媒体特性程度のターゲットはあるが、それでもforALLの情報)、口コミはあくまで受け手が情報の取捨選択をして自分の属性・志向に合ったものを受け取るN→1の情報である、という捉え方などどうでしょう?そう考えたときには口コミ情報取得のパーソナライズが大切、ということになるでしょうか。

世の中に完璧なものなどなく、欠点は当然ある。それをメーカーとして最初から発表するのは難しいけれど、口コミとして流通することは当然ある。消費者の皆さんが、欠点も承知した上で買ってくれるなら、それはそれで満足度がより高くなるからいいんじゃないか、という考え方だ。

供給側がユーザ志向に立って深い懐を持ったマーケティング戦略をとれば、自然とよいものが残りよくないものは潰え、消費者から供給者、マーケットへの経済の循環が効率的・効果的になるのだが、それ自体は文化レベルのお話だなぁ、と発散したコメントを残してみる。

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2005年05月16日

コミュニティマーケティングの思考

小林ScrapBookさんのところのコミュニティマーケティングに関する思考が最近熱い。このブログの筆者の書いた『2005年のコミュニティマーケティング』シリーズは必読です。

私も何度か記述したことのある、「生活者は売り手の言うことは47%、メディアの言うことは52%しか信じないのに、同じ目線の生活者の言うことは90%信じる」というような統計あたりをバックグラウンドにして、今改めてネットコミュニティのバイラルパワーをいかにかしてサービスや商品へのロイヤリティ向上から収益化へ、という思考が様々な業態のマーケティング担当者やネット業界のコマース・ブランディング・マーケティングといった職務の人々によって深められています。

特にサービス提供サイドの人間は思考の途上でどうしても「結局よいものを創って売ることが最大の口コミ誘引」というところに片寄せてしまいがちなのですが、それはそれで真なりとして、その手前のコミュニティマーケティングの基本的な方法論やプラットフォームの作り方というものについてもまだまだ思索が足りていないのだろうと思っています。例えば、「コミュニティマーケティング」という語に親和性が高いであろうネットコマース事業者の中でも相応に成功しているサービスでこの領域に真剣に手をつけているものといえば、Amazonのレビューや楽天市場の楽天広場、ケンコーコムのケンブロといったところくらいでしょうか。

例えば、まずはあるコミュニティがあったとしてもそれがマーケティング的なるものを排他する空気を持っているときにはそのコミュニティはコミュニティマーケティングの土台としては活かしにくいから(例えば初期のmixiにゼニカネの匂うサービスを持ち込んでいたらmixiのここまでの成長はなかったでしょうね、とか)、最初からある程度経済原則ありきのコミュニティづくりにするには少し年代層を高めにターゲティングしたUIやら機能設計やらメッセージングやらが必要になるね、とか、
出来上がっているコミュニティの中で、人々が話し合ってるうちにほしくなったり話題についていきたくなったり話題の(先進的な)ネタがほしくなったり話題を思わず信じてしまうような会話そのものやレビューや口コミの誘発やファシリテイトって、企業側・サービス側が上から下へのコミュニケーションスタイルでは絶対起こりえないし、意図的にそれをやっているふうな「いやらしさ」に対しては多くのコミュニティユーザは敏感に嫌悪を示すし、じゃあ最初から企業側の人間が「売り込みますよ~」とゆるく宣言するなどして(TIIDA BLOGっぽく?)そのコミュニティの経済性を定義した上でなおかつコミュニティユーザにコミュニケーション欲求を起こさせるようにするのって、相当のコミュニティ運営スキル(or天然)が必要だよね、とか、
やっぱり今の時点で様々なプラットフォーム上に存在しているコミュニティにはそれぞれのコミュニティに自然発生的コミュニティリーダーは存在していて、そのコミュニティが経済性の組み込まれたものであればその人はマーケティング的にプロシューマーと呼ばれる人であったりするわけで、そのプロシューマーをまた自分のところのファンにしていくことが最も効率がよいわけだが、かといってカネでプロシューマーを買うようなことをするとそれがばれるだけでその人のコミュニティ自体が炎上(一時のワーキングマザースタイルでのお金もらってのレビューが収益源騒動)したりもするわけで、カネじゃない形でのメリットを得てもらうにはそもそものインフラやら人手の提供が一番わかりやすいかな、それでもいやがられるかな、
とかいった思考が繰り広げられたりするわけです。

そんな思考のアウトプットをしっかり組み立てて、売り方・見せ方・参加してもらい方について実サービスや実プラットフォームに転化することが、インターネットが「生活に組み込まれる」という次ステップの姿なのかな、などと妄想したりしています。

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2005年05月13日

デジタルデバイドはマーケッターの怠慢

西正先生がまたいいことをおっしゃっています。放送通信融合っぽい話が市場で盛り上がってくるとアドレナリンが分泌されてくるのでしょうね。

「デジタルデバイド」という言葉が示す供給者側の怠慢 -ITmedia

 放送は受け身であり、通信は能動的に働きかけるものだと言われている。テレビとパソコンは違うという説明によく使われる。だから融合しにくいし、双方向型の放送サービス利用が伸びないとも言われる。そこまで分かっているなら、テレビ世代の思考法に合わせた機器を提供すべきことも自明の理ではないか。
 デジタルデバイドなどと言って開き直っていないで、そうした努力を積み重ねていくことが普及の鍵になることを銘記すべきであろう。高齢者はリモコン操作が得意ではないケースが多い。下手にいじって元に戻らなくなったら困るのでザッピングもしないし、蓄積しておいてCMを飛ばすような面倒なこともしないものである。

「わかりにくいことをわかりやすくして伝える」というのはマーケティングの基本であり、コンテンツ制作の基本です。テレビ番組の制作者などはこれを徹底しているからこそ”マス”メディアの王者であり続けられているのです。ニッチの喜びや専門用語の空中戦の楽しさなど当然理解の上でいかに「わかりやすく」を追求するかがポイントです。

近年のデジモノの進化スピードが恐ろしい速さであることは確かであり、供給側が「わかってくれない消費者」に愛想を尽かしたくなる気持ちはまったくわからなくはないですが、そこで楽をしてしまうことが消費者の消費意欲を減退させ、価格競争やプロダクトライフサイクル短縮に拍車をかけているのです。今のデジモノの宣伝担当者や販売担当者は20年前のそれとは比較にならないほどたいへんな仕事だと思いますよ。雇用側もそれに報いてあげるべきですね。

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2005年04月14日

「口コミ」の影響力

価格.comユーザーは掲示板の影響が大 -ITmedia

カカクコムの調査によれば、価格比較サイト「価格.com」利用者の多くが、購買行動において口コミの影響を受けていることがわかった。約5割の人は、口コミ情報が「購入予定だったものを買う後押しとなったことがある」と答えている。

価格.comの自社調査なので鵜呑みはできませんが、改めて
・消費者の購買行動への「口コミ」の影響力の強さ
・特に「購入の後ひと押し」に効いている
・口コミサイトの存在認知自体が口コミで伝播している
といったことが見て取れます。

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2005年03月06日

第2回検索会議

アカデメディアの第2回検索会議について少しだけ。

近江商人は技術動向編にお邪魔してきました。会議の内容は、無敵会議のときから変わらないアイデアフラッシュの場としてのよさはもちろん、Yahoo!USのevangelistとTechnical Directorが登場して語るという演出(中身の薄さはさておき)もよく、集客された参加者のレベルも高く、たいへん高いクオリティのものでした。

アイデアの中で印象に残ったのは「1ショット検索」と名付けられたもので、デジカメを検索のインプットデバイスとし、撮影された画像データを検索クエリーとして、その画像に映っているものが何であるかや類似の画像とその名称・解説が返答される、というものでした。gooラボで先日公開されたマルチメディア検索実験の延長線上で開発可能だろうと思うのですが、gooさんいかがでしょうか。

会議全体として印象に残った点は、今回の協賛者であるYahoo!Japanのこのイベントに対する力の入れようでした。広報的観点から見たときに、あくまで百式氏が主催する形態をとりながら現在のネットサービス最先端の層を集客し、六本木アカデミーヒルズの洗練された会場の空気と一流の講演者、そして来場者全員に配布したこれでもかという物量のノベルティで以って、その層へのYahoo!ブランドのロイヤリティアップを図る。そして、その先端層がブログやSNSやリアル社会においてBuzzしてくれることを狙うという、まさしくバイラルマーケティングの手法そのものですね。これで持ち帰り時のノベルティの重さまで計算されていたらもっとよかったのですが。

もちろんマーケティング的観点として見ても、先端層からの意見やアイデアの収集、直接対話してユーザボイスを拾い上げる機会、現場スタッフの名刺交換機会(以後のコンタクト対象収集)といった点で大きな意義のある会だと思います。

現在はほぼ百式氏の独占市場になっている「司会・集客付き、オープン会議イベント型マーケティングパッケージ」は、今後企業側のニーズがどんどん高まる商品だと思います。どなたかしゃべりと仕切りとアンテナに自信のある方、始めてみませんか?

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2005年02月25日

「Buzz」のわかりやすい手法

2004年のブログとソーシャルネットワーキングのムーブメント以降、コンシューママーケティングにおける「CGM」(ブログ・SNS・掲示板等のユーザ発信ツールを指す)や、口コミやそのコミュニケーションを示す「Buzz」といったキーワードが興隆の兆しを見せています。要は「口コミ」がインターネットコミュニティの普及拡大によっていっそう重要性を増している、というお話です。

広告と口コミのどちらを信じるか、という問いに対して8割の人が「口コミを信じる」と答えるという調査データ(参照:クチコミュニティ・マーケティング2)が物語るとおり、今や口コミを無視したマーケティングは成り立たないとさえ言われます。

そんな中でのたいへんわかりやすい「Buzz」の手法がここ数日はてなダイアリーの中で展開されています。

はてなダイアリーのキーワード - ブラザーのレーザープリンタ「HL-2040」欲しい!
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はてなでは、実際にお使いいただいてレビュー(感想文)をお書きいただけるはてなユーザー様を対象に、ブラザー工業からの提供によりコンパクトなモノクロレーザープリンタ「HL-2040」を計5名様にプレゼントするキャンペーンを行います。
(中略)
【応募方法】
本日以降、2005年3月2日(水)までのご自分の日記本文内に“ブラザーのレーザープリンタ「HL-2040」欲しい!“とお書きください。”ブラザーのレーザープリンタ「HL-2040」欲しい!“はキーワード化されていますので、このキーワードを含む日記一覧にご自分の日記が載ったら応募完了です。
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ブラザー工業さんとはてなさんの共同企画で、これに伴ってはてなダイアリーユーザがタイトルを「ブラザーのレーザープリンタ「HL-2040」欲しい!」としたエントリーが大量発生しています。はてなダイアリーユーザのみなさんにはコミュニティでのいい話題の提供になり、一般のインターネットユーザの人々には「なんだなんだ?ブラザーのレーザープリンタ?!」ということになります。加えて「レーザープリンタ」というワードへのSEOにも大変効果的というおまけ付きです。

これはたいへん参考になる事例ですね。

クチコミはこうしてつくられる―おもしろさが伝染するバズ・マーケティング
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2005年02月15日

マーケティングという仕事

「マーケティング」という仕事について。

よくマーケティングという言葉を市場調査や販売施策と混同して使っているのを見かけます。また、学術的には「市場からターゲットを選定し、自社や商品群のポジショニングを設定して、製品のつくりこみ・価格設定・流通方策・ユーザコミュニケーションを最適にミックスして収益の最大化を目指すこと」といったことになるでしょうか。(USの偉い人の定義などはまた別に存在しますが)

それらの営み自体はもちろん重要なことなのですが、「マーケティング」という仕事がどういったものか、ということを問われれば、それは「人の気持ちをどれだけ集められるか、それをどれだけふつうの言葉でまとめられるか」ということになると思います。

価値観が多様化しているバブル崩壊以降の時代においては、短絡的な年齢・性別・職業などのデモグラフィックな属性でマーケットを区分してビジネスしようとしても上手くいかないことが多いです。特に細分化されたメディアの情報や個性をつぶさない教育を受けてきた10~30代の消費者の実態は、デモグラフィック区分の母数における反応率の値がターゲット以外の層におけるそれとあまり変わらないこともしばしばです。

このような状況においては、いかにたくさんの人々と話をして消費者のライフスタイル区分(サイコグラフィック区分ともいえます)を理解しているか、ということが重要になります。頭の中に事業プランの仮説を据えた状態で、まずは雑談をしながら相手の生活目標や消費態度、そのプランの外郭にたいするの考えなどを確認し、決して仮説にプラスな方向に誘導することなくそのプランを語り、その反応を伺って質問を掘り下げます。相手は身近な人から順に、できるだけ多くの人の話を聴きます。

たくさんの人たちの話を聴く中で仮説をスクラップしたりブラッシュアップしたりして、その新しい仮説をまた人に話して話を聴く、という繰り返しです。そうした中で、自分のプランが完成していくと同時に、ターゲットとなる人々のライフスタイル区分が明確になってきます。そしてそのプランを実行することになったなら、これまでたくさん話を聴いてきた人たちが一番うなづいてくれたメッセージで、それが一番伝わりやすそうな方法を使ってコミュニケートするのです。

男子高校生が漠然と「彼女がほしい」と思って、部活動の女友達やクラスの女の子に相談にのってもらって自分の服装やらはなし方やらにアドバイスしてもらっているうちに、好きな子がはっきりしてきていつのまにか本人の言動も磨かれていて、告白の末に恋は成就する、 なんていうのと似ているかもしれませんね。

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2005年02月14日

アフィリエイトについてのユーザ調査

「アフィリエイト」についてのユーザ調査で、モニターの生声を掲載していてたいへん参考になるものがありましたので、紹介します。
「アフィリエイトでお小遣い稼ぎ」調査結果レポート(2005年1月実施)

「アフィリエイト」といえば自分のWebサイトやブログ・メルマガなどにECサイトの商品や企業サービスへのリンクを張って成果報酬を得るという、主にインターネットで情報を発信する人々向けのサービスです。そのアフィリエイトが「お小遣い稼ぎ」に敏感な主婦やOLの間で認知度を高めてきており、上記の調査では「既にやっている」12%、「今後やりたいor興味がある」41%と、ブームの予兆を感じさせます。

モニターの生声を拾っていくと、既にやっている人の中に「あまり甘いものではないよ」というタイプのコメントも見られるものの、「自分のチョイスで人が買ってくれたときの喜びはたとえようがない」「アフィリエイトは自分のブログをわかりやすくする道具」といったコメントから、楽しみながら小遣い稼ぎができるツールとして、情報を発信する側の人々にも金銭以外のメリットを感じさせていることがわかります。

「アフィリエイト」の一番の良さは常時接続が普及して大きく花開き始めているネットコミュニティの力をテコにして、ネットコマースの売り手にも仲介者にも買い手にもプラスになる、というところです。

別のUSの調査で「消費者はモノを買うときに、売り手の言うことは47%、メディアの言うことは53%、他の消費者の言うことは90%を信じる」という結果があります。自分たちで一生懸命売り込んでもなかなか売上が伸びない売り手にとって、アフィリエイトの普及は追い風です。上記調査モニターの声で「自分でも欲しいと思うものを紹介する」「やっていて癖になる」といった言葉がありますが、アフィリエイトの仲介者は売り手にとって性善で熱心なプロモーターになってくれる可能性があるということです。もちろん、商材が魅力的で本当によいものであることが大事な条件ですが。

また、買い手にとってはそのような性善で自分たちに近い立場の仲介者(用語で言えば「プロシューマー」)の信頼できる口コミ情報を参考にして、かしこい買い物をすることができるわけです。

モニターの声「実際やろうと思うと、どのようにやっていいのか分かりません」という言葉に代表されるように、現在のアフィリエイトサービスはまだまだネット一般ユーザには敷居が高いため、ブレイクまでにはサービス提供者側が技術障壁・心理障壁を大幅に低下させる必要があります。現時点では、申請が容易で簡単に組み込めるAmazonアフィリエイトや、楽天広場でブログを作れば自動的にアフィリエイトをスタートできる楽天市場、ブログを作成すると関連するキーワードアフィリエイトが自動生成されるSeesaaブログなどがこの領域で先行しています。そして、そのAmazonや楽天市場では全体の流通額の30~40%がアフィリエイト経由のものとなっているのです。

上記調査のモニター代表最年少で「ネットとケータイあたりまえ世代」な16歳の高校生が「ブームになりそうな気がします!」とコメントしているところが印象的です。アフィリエイトがこれからのネットビジネスにとても重要な位置を占めることは間違いないでしょうね。

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