タイムマシンを手に入れよう -2012新卒社員へ

マイネット

4月2日に5名の2012年新卒社員が入社しました。無事に新卒研修を経て昨日各部署に配属されています。やる気あふれる彼らの姿勢に刺激されて、会社全体に力がみなぎっていくのを感じます。   入社式では「タイムマシンを手に入れよう」と話しました。 要は長期ゴールから逆算する視点を持とうということ。 あなた達が社会人として過ごす期間は約40年。2050年までは否応なく社会と向き合っていくことになります。 その間に日本は人口減少と向き合い世界は日本を見て進化を遂げ、次の時代が形作られていくでしょう。あなた達が生きるのは予定調和のない時代、チャンスの大きい時代です。 社会には若くして評価される人もいれば大器晩成の人もいます。最終的にはその40年の時間で社会に及ぼした変化の総量がその人の社会人としての価値となります。 でもおそらくあなた達の頭の中は今、配属後の業務や今やりたいことでいっぱいでしょう。それはそれで大切なことですがふと想像してみてください。 ゴールに辿り着いた2050年の未来から逆算したときに、今の自分が為すべきこと。そのためにこれからどんなアクションが必要か。 そこでは短期の興味や成果だけではなく、長期のキャリア形成や能力向上が必要なはずです。 今の自分から1年先を見据える短期展望と40年後から逆算する長期展望、その二つをバランスよく両立させた道を辿り続ける人が社会から長く必要とされる人です。 マイネット・ジャパンの一員として、ぜひ社会から長く必要とされる人になってほしい。あなた達の成長を本当に楽しみにしています。

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リンクメタデータ -ソーシャルグラフの次にくるもの

マイネット

「リンクメタデータ」が2012年以降のインターネットサービスの要諦になると考えています。リンクメタデータとは、ソーシャルグラフにおけるリンクの意味と濃度のデータのことです。 ■SNSの変遷 Friendsterを起源にインターネット上でソーシャルネットワークが形成されるようになって早9年が経とうとしています。日本国内では2004年2月のmixi・GREEの開始から7年。この間にソーシャルネットワーキングサービス(SNS)は検索サービスと並ぶインターネットの2大領域の一端となりました。 SNSのコアはソーシャルグラフです。ソーシャルグラフはユーザーが自らの人間関係を自発的にインターネット上に可視化することで形成され、その上を各種のコンテンツが流通することでサービス価値を生んでいます。Facebookでつながった友人の近況アップデートや写真がニュースフィードに表示されるのを見たりやりとりしたりして楽しむといったことです。 このサービス価値は通常、時間と共に劣化します。時間と共に人の持つ人間関係は移り変わるのに、SNSに形成したソーシャルグラフは固定されたままになるためです。理想としては人間関係の移ろいに合わせてSNS上のソーシャルグラフも紡ぎなおしていけばよいのですが、誰しも自らリンクを切って別の人につなぐ行為ははばかられるものです。 このためユーザーは一つのSNS内でソーシャルグラフをメンテナンスすることよりそもそもSNSを移動することを選びます。Friendster→Orkut→MySpace→Facebookのように。これがこの9年間、SNSの勢力移動が繰り返されてきた理由です。総称して「ソーシャルグラフのリフレッシュ問題」と呼ぶことができます。 ■ソーシャルグラフのリフレッシュ問題 ソーシャルグラフのリフレッシュ問題に一次回答を出しているのがFacebookのニュースフィードです。Facebookはエッジランクと呼ぶ記事の重みづけ(関連性、注目度、新鮮さの組み合わせ)によってニュースフィードに出す記事を選定しています。 このおかげでユーザーには親しい人の注目すべき情報のみが目につき、親しくない人は時間を経るにつれ忘れ去ることになっていきます。結果的にソーシャルグラフのリンクはつながりの有無だけを意味する無味無臭なものとなり、ユーザーにとっては直近に関係の濃い相手と通じ合えるツールにFacebookがなっているということになります。 ここで大事なのはリンクそのものが無意味なわけではないということです。日本人で例えれば「年賀状の関係」というものがあります。普段の仕事や生活では関わりもなければコミュニケーションも不要な相手、ただ年に一度くらいは音信を取っておきたい相手。そんな関係をも必要に応じてコネクトできることはやはり有用です。 ニュースフィードのリフレッシュ効果によって人間関係の変化を意識せず一つの実名グラフを年々太らせていくことになるFacebookの構造はこれまでの勢力移動を繰り返したSNSとは異なる普遍性を持つといえるでしょう。 ■Facebookによるリンクメタデータの蓄積 2011年9月にFacebookは自社の開発者イベント「f8」で新オープングラフの発表を行いました。これはソーシャルアプリ上のユーザーアクションに動詞の意味付けを行えるようにしてユーザーのアクティビティフィードをリッチにする目的があるという説明がなされています。しかしその真意はリンクメタデータの蓄積にあると筆者は考えています。 上記のグラフリフレッシュはニュースフィードを「リンクの濃さ」で重みづけすることで実現されています。ここに加えて「リンクの意味」をニュースフィードに反映することが直近のFacebookの目的であると考えられます。 例えばAさんとBさんが毎日互いにレシピアプリからの投稿にいいね!を付け合っていたとします。この際、AさんとBさんの関係は「料理トモダチ」と意味付けすることができます。このデータにより、AさんのニュースフィードにはBさんのレシピアプリからの投稿が上位表示されるのはもちろん、Bさんの他の料理トモダチからのいいね!数の多い写真投稿も上位表示されるでしょう。料理に近いということで外食関連アプリからの投稿も少し上に来るかも知れません。逆にBさんのゲームアプリからの投稿は表示されなくなるでしょう。リンクに付加される関係性の意味に応じた情報が提示されることで、ニュースフィードはより関連性の高いコンテンツで埋まり、ユーザーにとってより心地よいものとなるでしょう。この取り組みが成功すればFacebookの時代はより一層長く続くことになります。 そのまた先にあるリンクメタデータの活用法は、個への提供情報最適化を越えて、関係性への提供情報最適化にあると考えられます。この領域はFacebook本体のみではなく、Facebookにアプリを提供してより詳細のリンクメタデータを蓄積する個々の事業者にも好機になるものと思います。例えばラン友達であるAさんとBさんに共通のマラソン大会の告知を行うことや、音楽友達であるAさんとBさんに週に1曲互いの直近ヘビーローテーション曲を自動配信するサブスクリプションサービスなど。 今後数年、Facebookが先鞭をつけたリンクメタデータの蓄積・活用の領域に要注目です。

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成熟社会とソーシャルゲーム

ゲーム

人が前向きに生きていくためには社会における成功体験の積み重ねが必要です。 成熟社会では社会全体の進歩余地が小さいため現実での成功体験機会の総パイが減少し、相応の能力と社会的コストを支払える一部の者に機会が偏ります。学習効果と貧富格差により偏重はますます極端になっていきます。 このためどれだけ時間と労力を費やしても現実社会での成功を勝ち取ることのできない層が厳然と存在します。現実社会にその人々の逃げ道はなく彼らに巣食う社会病理は着々と拡大しています。 では現実社会での成功体験獲得競争で勝ち目がなかった者は下降沈滞のまま鬱々と人生をやり過ごすしかないのでしょうか? その課題への解の一つがデジタル社会での成功体験。直言すればソーシャルゲームなのだと思います。 ゲーム内社会には無限の成功体験機会が広がっています。この世界はゲームのルールがはっきりしている分、ユーザーにとって時間金銭コストは大きくても精神的コストはずっと低いです。 「ゲームに逃げるなんて」と言える人はリアル充足のマッチョさんです。現実社会で勝ち目がない弱者がゲームとはいえ社会(ソーシャル)と向き合っていることを肯定しなくては世界の幸福総量は頭打ちです。 現実社会で得られない「生きるためのテンション」をソーシャルゲームでの成功体験で代替する層はますます拡大しています。今や代替を超えて現実社会とゲーム社会のプライオリティが主副反転している価値観も異常値とは呼べません。 しかしながら、人は最後は現実に帰るもの。 一時はリアルでの充足をあきらめてゲーム社会に身を置いたとしても、ゲーム社会で得た成功体験やテンションを現実に持ち帰り、小さくても再び現実社会での成功体験を目指せる姿が理想ですね。

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テンションにお金を払う時代

ゲーム

人はテンションにお金を払う時代になったと感じています。 日本や米国などの先進国では、作っても売れないモノ余り情勢は当然のこと、物質主義崩壊はさらに進んで製品やサービスの品質や機能は即座にコモディティ化し、そこに付加されるブランドや体験そのものに価値の中心が置かれていると言われています。 ’70年代までは「モノそのもの」が提供されることで人が喜ぶ時代でした。モノがなかなか手に入らないからモノそのものを手にすることに意味があり欲求を満たすポイントがありました。物欲、所有欲のレベルです。 その後’90年代頃まで「アレができる」の提供で人が喜ぶ時代がありました。なんでもかんでも機能を盛り込み、こんなこともできます!という言葉が売り文句となって、機能の所有が人々の欲求を満たしていました。全能感への欲求とでもいえるでしょう。 その後2000年を過ぎて人は「できてうれしい」の提供を受けて喜ぶようになりました。全能性の追求ではなく、ある製品やサービスを通じて生活や仕事上の便益を得られた事実が大切であると気づいたのです。 この頃から人は喜びの投資対効果をバランスさせることをはじめます。とにかくたくさんのモノ、たくさんの機能を求めるような拡大一辺倒ではなく、効率的に効果を得るほうが賢いと計算をするようになりました。 資源が豊富な環境で投資対効果をバランスさせて価値を最大化することは理論上の計算で可能になっていきますので、人の喜びはたいへん効率的効果的に供給されるようになっていきました。 そして2010年代、世の中には計算された喜びが溢れています。お金を払えば20年前では思いもつかないような品質のサービスが廉価に提供されています。あなたはきっちりマーケティングされていますから、投資効率が最も高い喜びをあなた向けの供給チャネルで提供されています。 しかしながら、計算によって高効率で溢れるほどの喜びを味わえるようになったことで、人はまた次のレベルの欲求を抱き始めました。想定外の喜びがほしい。期待値を大幅に超える体験によって、感情が揺り動かされるような喜びを味わいたいと感じるようになりました。それが私のいう「テンション」です。 テンションは人が持つ16の基本的な欲求において、その欲求を満たすための投資対効果が期待値以上のある閾値を超えていたときに生まれるものだと考えています。 「テンション上がる」という言葉があります。人はモノにお金を払わなくなり、次に機能にお金を払わなくなりました。もうすぐ便益・メリットにもお金を払わなくなるでしょう。そのとき人は「テンション上がる」にお金を払うのだと思います。 たった3年で2000億円の市場を作ったソーシャルゲーム業界はまさにテンションの市場だと思っています。外食市場で急成長している業態にもエンタメ性や意外性がコアバリューになっているものが多いです。ゲーミフィケーションという言葉がバズワード化しているのもその流れだと思います。おそらくこのトレンドは他の市場にも波及していくでしょう。 モノでも機能でも便益でもなく、テンションが価値となってお金が払われる時代。その大きな流れに逆らわずに進むことが、洗練された先進国市場において企業が生き残る道だと感じています。

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迷ったときは原点に

営業

迷ったときは原点に立ち返るのがよいです。 ベンチャー社会に足を置いていると正解というものはありません。正解がすでに出ている物事に取り組んでいるとしたらそれはもはやベンチャーで取り組むよりも規模の経済を利かせて大企業が取り組んだほうがよい。答えがまだないところに新たな公式を見つけ出すという存在価値がある故に、ベンチャーは規模の経済に飲み込まれずに生態系を保つことを許されます。 ベンチャーマンはそんな正解のない課題に取り組んでいるのですから迷うことはたくさんあって当然です。近い課題に取り組む先達がいればまず参照するのが正攻法ですが、それでも多くは体系的に解を導き出せるわけではない。時には何度やってもうまくいかずに心折れそうになることもあるでしょう。そんなときにはまず自分の原点に立ち返ることです。 原点というのは自分がその課題に取り組むことを「決断」した瞬間の思いです。時にそれは起業を決めた瞬間だったり、就・転職を決めた瞬間だったり、事業を定めた瞬間だったりすると思います。 「決断」というのはその課題に向かう熱量が自分の中に溜まりに溜まって爆発お起こすことなので、その瞬間の思いに立ち返ることで迷いを打破する熱量を取り戻すことができます。迷いの多くは熱量が足りずに決められないだけのことだったりしますから。 また、ずっと道が見えずに迷子になった気でいたとしても、ふと俯瞰して見れば原点とその時点の立ち位置を結んだ線の延長に答えは導かれるはずです。たくさんの分岐点を自分なりに選択して今の立ち位置にいるのですから、自分を信じて原点と今とをシンプルに直線で結べばいい。 原点がわかっていればそんなに迷うことはありません。今の自分の原点が何なのかわからなくなっている人は、このお正月にたくさん時間をとって原点を探してみてはいかがでしょう。

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